7月1日から1ヶ月間、毎年恒例のフランスパティスリーウィークが始まります。
「ダイナーズクラブ フランス パティスリーウィーク 2025」
全国様々なパティスリーがこの期間、1つのテーマに沿って一斉にお菓子を作る。1回目の「パリ・ブレスト」に続き「ミルフィーユ」「エクレア」「サヴァラン」といった、フランス伝統菓子をテーマに全国各地の約310店舗がオリジナルスイーツを創作します。今年のテーマはフランス菓子の真髄と評される「サントノレ」。
「サントノレ」は華やかで大好きな菓子です。
このパティスリーウィークのアドバイザーであるフランス菓子研究家 大森由紀子さんからフランス伝統菓子についてのお話しがありました。「今、私たちがフランス伝統菓子と呼ぶものは、19世紀のパリで生まれました。民衆がバスティーユを襲ってから6年くらいフランス革命は続き、その後、ヴィクトル・ユゴーやエミール・ゾラなどの作家、作曲家ショパンやリスト、そしてドラクロワなどの画家たちがロマン派と呼ばれるように、形式にとらわれず自由な内面を表現する作品を発表した時代に菓子も、宮廷を追われたパティシエたちの次世代が、新たな発想と工夫で現代に伝わる形にしていったのだ。」
更に菓子は作るだけでは広まらず、その時代、貴族などのブルジョワ層が競って買うようになり、サロンを開く夫人たちが注文に来るなど鉄道の発展によって菓子は広まったのだそう。ロレーヌ地方コメルシーで作られていたマドレーヌは、電車が駅に着くたびに売り子が窓ごしに販売していたのだとか。ホテル・タタンで作られた「タルト・タタン」は、パリからやってきたジャーナリストに見初められて広まった歴史がある。毎年、パティスリーウィークの度にフランス伝統菓子の歴史にも触れることができるのが嬉しい。
テーマスイーツ「サントノレ」とは?
今年のテーマスイーツは「サントノレ」
19世紀にパリのサントノーレ通りにあるパティスリー「シブースト」で誕生したとされるフランスの伝統菓子です。円形のパイ生地の上にクリームを絞り、キャラメルでコーティングしたミニシューを飾り付けるのですが、その見た目は公爵の王冠をイメージしているそうでフランスでは特別な日にいただくお菓子として親しまれているのだとか。
石井 英美シェフ(Addict au Sucre)
上久保 春華シェフ(Frederic Cassel)
島田 徹シェフ(PATISSIER SHIMA)
畠山 和也シェフ(feuquiage)
森 大祐シェフ(EN VEDETTE)
麹町「PATISSIER SHIMA」 島田 徹シェフ
愛用しているヴァローナのチョコレート、鉄観茶を使ったサントノレ✨
台湾と中国での講習会をきっかけに魅了されたという烏龍茶。烏龍茶はさっぱりしたものから、重厚感のあるしっかりとしたテイストのものなどいろいろあり、シヨコラに合わせるならやはり鉄観音と鉄観音を選んだそうです。パッションフルーツのパートドフリュイが長いアクセントになっています。
「feuquiage」畠山 和也シェフはシュー生地やパイ生地に紅茶のクリームを2層合わせた香り豊かなサントノレでした。今年は紅茶の香りがムーブメントになっているのでタイムリーでした。
「Frederic Cassel」上久保 春華シェフは、大白ごま油とゴマのプラリネの胡麻の風味がひろがる芳ばしいサントノレ。
胡麻油は海外で和の素材の中で注目されているそうです。
「Addict au Sucre」石井 英美シェフはココナッツサブレに苺コンポートやライムクリームを重ね、夏らしい爽やかな味わい。
今年も「スイーツ名言&推し活」企画がX公式アカウント(@fp_week)で実施されます。参加シェフがスイーツ名言を考案しX公式アカウントでサントノレ画像とともに投稿、それをX上でリポストするとパティシエや店の“推し活”につながるのだとか。
パティシエの感性でそれぞれ表現された個性豊かなサントノレに出会える「フランスパティスリーウィーク2025」。夏の暑さも和らぐパティスリーめぐり。楽しみな1ヶ月が始まります。
ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク
7月1日~31日まで開催
https://francepatisseriew/
@france_patisserie_week