紅葉真っ盛りの中ですが、もう師走なんですね。
そうこうしているうちに木枯らしも吹き始め、本格的な冬に突入しそうな気配です。
ミモレ編集室の皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
私がこの秋、絶対観に行きたい!と思っていたのに、グズグズしていたのが東京国立博物館で開催されている「はにわ HANIWA!」展(~12/8迄)。
ふと気が付けば会期ももう残りわずかになっていたので、慌てて11月の末に駆け込んできました。
そういえば、前回この東京国立博物館を訪れたのは「縄文」展だったわ~、と思い出しました。
私、よっぽどこの手の“古代のロマン”が好きみたいです^^。
関西出身なので、古墳とか古代の遺物などが比較的身近な存在だったからかな?
はたまた小学生の時に買ってもらった「マンガ日本の歴史」にハマっていたからかな?(特に第一巻の縄文時代編が大好きでした♪)
古代について想うと、子供の頃に感じたワクワク感が何十年かたっても今も色褪せずに続いている感じがします。
そんな歴女な私ですので、もちろん埴輪も大好き^^。
さてさて。
お目当ての「はにわ HANIWA!」展は、平日にも関わらず黒山の人だかりという感じの大混雑ぶり。
老若男女、埴輪が好きなんですね!
(グッズ売り場はあまりに人が多くて接近を諦める、というぐらいだったので、もっと早めに来るべきだったとちょっと後悔です)
今回は東北から九州にいたるまで各地の埴輪が大集合!ということで、会場は埴輪、埴輪、埴輪で埋め尽くされて。
こんなに大量の埴輪を一気に観たのは一生の内で初めてかも~という、“埴輪で満腹”という贅沢な状況で、見ごたえ十分!
今回同様に全国の埴輪が前回集結したのは1973年とのことだそうです。
埴輪達、実に半世紀ぶりの再会なんですね~。
この年は自分が生まれた年でもあるので、なんだか感慨深い^^。
それにしても、知っているようで意外に知らないのが埴輪ですよね。
埴輪は好きだけど、「詳しいか?」と改めて考えてみるとそうでもない気が・・・・・・。
私も今展覧会を通じて、かなり埴輪に対する認識をアップデートさせていただきました!!
驚いたのは埴輪の実物は想像していたよりかなり大きいということ。
なんと大きいものだど2m超えなんですよ~。
写真で見ている分には、“副葬品の人形”といったイメージでしたが、よくよく考えたらそれが配置されている古墳は巨大・・・・・・。
当然といえば当然ですね^^。
会場ではガラスケースの外に展示されているものも多くあり、手を伸ばせば触れることも可能な距離感。
その無防備さに思わず「レプリカか?」と思い確認したところ、そこはちゃんと5~6世紀の出土品でした。
古代の遺物がすぐそこに・・・・・というこの距離感、歴史ファンにとっては胸熱です!
展示品に「レプリカ?」という、疑いの目を向けた理由はもう一つあって。
埴輪は縄文土器などとは違い、大きな損傷もなく割と“そのまんま出てきた~”という感じのものが多いんです。
材質とか、生活用品ではないこととか、出土場所が大規模な古墳であることなど、理由は色々とあるのでしょうが。
私は学生時代に地元で埋蔵文化財の発掘のアルバイトをしたことがあり、土器の類は大半がバラバラになった状態で出土するイメージだったので、埴輪のこの綺麗さにはちょっと驚きました。
そんなめっぽう綺麗な埴輪たちですが、素朴な感じの焼き物かなどと思いきや。
女性を模した埴輪のお衣装の襞や、軍人の埴輪の甲冑の模様なんかも繊細に作りこまれ、かなりの完成度だったりも(物にもよりますが)。
NHK「おーいはに丸」のキャラのインパクトが強すぎるせいか、どうにもゆるキャラ的な立ち位置になりがちな埴輪ですが、いやいやどーして、奥が深い!
そして今展覧会のハイライトともいえるのがコチラ。
「埴輪 挂甲の武人」が国宝指定50周年を記念して、5人兄弟が史上初、一同に会するという超絶贅沢な企画で、これを見逃すのは一生の不覚!(私にはですが^^)
「挂甲の武人」は兄弟の様に見た目が良く似た5体の武人型の埴輪です。
その内4体は同じ工房で同じ工人によって製作されたのでは、と言われているんです。
出土した古墳は地域もバラバラなので、5~6世紀の日本に「製作⇒出荷」という産業の形態といえるようなものがちゃんと存在していたのも驚きですよね。
今回はシアトルから63年ぶりに里帰りした1体を含めての、全員集合が実現しました!
展示会場の入口では、壁一面を使って5人兄弟の特大パネルでお出迎え、
足を進めるとプロモーションVTR風の紹介映像でまずは楽しんで・・・・・・と、さながらK-POPのイベント会場のごとし。
来場の熱気もすごく、写真撮影OKなのでガラスケースにかぶりつきでスマホで激写する人がほとんどで、まるで“押し”に群がるファンの姿もかくや。
もちろん私も撮影させていただきましたが、場所取りがなかなかに難しく
一番綺麗に撮影できたこちらをご紹介させていただこうと思います♪
彼らのイケメンぷりはいかがでしょう♪
それぞれにちょっとづつ表情や装束が違い、それなりに個性があるもののガラスケースに入れられて並んだ5体は完全に五つ子状態で、驚くほどそっくり。
彼らが正真正銘の兄弟であることは実感出来、時空と遥かな距離を超えての再会という奇跡に、ちょっと涙にじみそうになっちゃいましたよ。
次に彼らが出会う時には、自分は生きているかしらん??なんて思ったり・・・・・・。
多分、その時はこの世にはいないだろうな~。
巫女や王様の儀式の姿に古代の一場面を想像して興奮したり。
ふとっちょのお相撲さんや、可愛い犬や馬や鳥のユルい可愛さに癒されたり。
“半世紀ぶり”というのが、ちょうど自分が生きてきた時間とほぼ同じだったので、センチメンタルな気持ちにもなったりもして^^。
カッコいい武人姿の推しメンを探す以外にも、見どころ満載の「はにわ HANIWA!」展。
行って良かったな~。
最近どうにも腰が重くなりがちで、気になっている美術展もスルーしがちだったんです。
重い腰を叩けたのは、ミモレ編集室の好奇心旺盛でアクティブな皆さんに刺激をいただいたからだな~と思います♪
来年こそは、積極的に色々と出掛けていきたいな♪
(ちょっと早いけど新しい年に向けての抱負^^)
2024/12/06 18:09