突然ですが、みなさんには「これができます!」と言える仕事上のスキルや経験は、いくつありますか?
私はこれまでずっと、できることをたくさん答えられることが、何より重要だと思っていました。
できないことばかりが目について、これが足りない・あれが足りないと思い続けた新卒時代。とにかく食らいついて、気づけばあれもこれも手を出してきたかもしれません。
でもどうやらそれだと限界がきそうな予感です。もちろんできることが多いに越したことはないですが…これからはどんどん体力もなくなってくるし、家族やパートナーも含めて、徐々に守りたいものも増える。しかも、歳を重ねるごとに趣味が増えたり、ずっと諦めていたことにも手を出したくなってくる。(これは私の場合か?(笑))
新しいことを始めるのは、体力も時間も必要です。
そうなると、キャリアの上でできることの範囲を広げる、できることを増やしていくって、そろそろ難しくない?と、だんだんキャリアについての見え方が変わってきました。
その成長はタテのヨコのどっちかな
今回、息子の転園と引っ越しをきっかけに、経済状態にも変化があり…ちょっとでも収入を上げていきたい!そんな状況になりました。
その中でこれからのことを上司と話していた時、言われた言葉にハッとさせられました。
「成長には2種類あって、ひとつはヨコの成長。できることが増えるという形の成長。もうひとつは、タテの成長。これは、視野とか視座が上がったり、物事を俯瞰してみたり、大きな目的を見られるようになること。れいなさんは、これまでヨコの成長ばかり見ていたのではないか?」
おっしゃるとおり。これまでは、ヨコの成長が何より大事でした。でももう限界で、これ以上増やすのは無理かも。なんだかもう箱いっぱいになってきてしまったなぁ。と、そんな風に感じていたところに大きな気づきを与えてもらえたのです。
マネージャーの仕事は、どっちの成長?
とはいえ、ヨコの成長の方が、職務経歴書に書けることが増える気がしませんか?
タテの成長は、より概念的で抽象的な成長なので、言語化するのが難しいのですね。
たとえばマネージャーといわれる立場は、まさにタテの成長が重要視されるわかりやすい仕事を担ってると言えます。
何ができたら立派なマネージャーなのかが定義しにくいし、ヨコの成長のように「わたしこれができます!」って人に語りにくいですよね。
そんな中、そんなタテの仕事と言えるマネージメントの仕事を、とてもわかりやすく言語化されている記事がありました。(現職でお世話になっている企業様の代表が書かれたステキなnoteです。)
マネジメントとは教養や所作、センスでできるもののように捉えてしまいがちなのですね。だから抽象度が増してしまって、できればマネージャーなんてやりたくない、わたしにはできないよ!という気持ちもさらに加速してしまいます。
このnoteを読み、数年前に水野学さんの「センスは知識からはじまる 」を読んだことを思い出しました。こちらも、センスの良さは生まれ持ったものではないんだ…!と、勇気をもらえる一冊です。
これからは、タテに伸ばしてみよう
そんなわけで今回、ヨコの成長に限界がきたわたしですが、上司とのコミュニケーションの中で新たなミッションを担うことになりました。
部下がいるわけではないけれど、今の仕事をより効率化したり、組織を今よりももっと前向きな良い状態にするにはどうすればよいか?というミッションです。これをやって、あれをやってという、具体的な仕事ではなく、まさに、タテの成長を試される仕事…!
上司には「きっと色々悩んで、あたふたすることもあるだろうけど、やさしく見守るね!」と明るくさわやかに言われてしまいました。
たしかに、頭の使い方が違いすぎて涙目になりながら仕事をする日も来るかもしれないな…(笑)。
でも、食材は全て揃ったから、これからは今ある食材をじっくりコトコト煮込む期間が来たんだ!という気持ちで、まずは頑張ってみようと思います!