ワーキングマザーとして、仕事に、家事に、育児にと忙殺されていた当時の私には、
「他のキャリアを構築したい」という微かな願いがありました。

現職は研究職。
中でも完全に人手不足な領域であるため、
1人あたりの業務量とプレッシャーが大きく、
また、子育て中であったため、学術的なアップデートをする時間が十分に取れないと感じていたためです。

さらに私の場合、15年以上異動なし。
同じ職場、同じような人間関係。
正直、新しい環境へ行ってみたいと常々感じていました。
キャリアの幅を広げるために、興味のあったマネジメントの国際資格をとり、外に出たいと思っていたのです。

だけど、子育て中の私には、無理。出来ない。
資格を取得するための勉強時間など、自分には取れっこない、協力も得られない
そもそも、私は、飽きっぽく、長続きしないタイプだしね‥

それに、仕事内容の専門性から、他の部署からは需要もない。
慣れ親しんでいる仕事なら、潰しは効くけど、新たな環境に適応する余裕はないかかもなぁ…

と、全否定していました。笑

コーチングでいうところの「マインド・ブロック」。
自分の行動を制限する考えに、ズブズブにハマっていたのです。


「どうせ、私なんて…」
「今更やっても無駄。」
「自分の意見は、なるべく言わないほうがいい」

そんな風に考え、自分の興味や関心、行動を諦めたこと
きっと多くの人にとって、経験があるはずです。

一度あきらめてみるものの、しばらく経つとまた沸々と、「行動してみようかな」と思い始める。
そして、また諦める…

このような時には、諦める前に、自分とのガチンコの対話が必要だと感じます。

想いに蓋をする前に少しだけ、
以下のような問いで自分自身にインタビューしてみると新たな発見があるかもしれません。

例えば、

「私には無理」と思うのはなぜか?

それは、あなた以外の、誰から見ても事実か?

もし、あなたのとても大切な人が、
今のあなたと同じように「私には無理」と伝えてきたら、どう答える?

などです。

私の場合、
資格取得のための勉強なんて、どうせ続かない」と感じるのは何故だろう?
と深掘りをしていくと、高校時代に言われた、親からの一言に辿り着きました。

「Naoは、一つのことを続けることができないね。」

それは、長年続けてきたスポーツを辞めたいと両親へ伝えたときのこと。
両親は、ずっと応援してきたからこそ、続けて欲しかったのだと思いますが、
この時から、私は、私自身を飽きっぽい人間だと感じ続けていたことがわかりました。

では、この自己認識。
他の人から見ても正しいのでしょうか。

ある日、夫に「私って、飽きっぽい?」と聞いてみると、
「え、むしろ、コツコツ型でしょ」とナチュラルに否定されました。笑

そして、兄弟や友人からの回答も「コツコツ型」。

私をよく知る人たちが、私の自己認識とは真逆の「コツコツ型」だと捉えていたことに、ビックリ!

この思い込みで、これまでどれだけ多くの行動を見送ってきたのだろう…と少し後悔しました。

とはいえ、

「なんだ、私の思い込みじゃん!
よぉーし、コツコツ行動するぞーーー!」

とはならないのが人間の性。笑
長年の思考のクセは、そう簡単には治りませんよね。

次回は、私がマインド・ブロックとどう折り合いをつけていったかについてお話ししたいと思います。